ZEH住宅の時代がやってくる!!【高いので貧乏人には無理】
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ZEH住宅の時代がやってきました。積水ハウスなどでは、新築住宅の8割がすでにZEH住宅になっています。
しかし、ZEH住宅は一般的な住宅に比べるととても高価です。
貧乏人には無理かもしれません。
少しずつ見えてきたZEH住宅ヘのプロセス!!
わが国では生産部門、運輸部門などのCO2排出量の削減が先行的に進んできましたが、住宅部門については遅れていました。その住宅部門のC02削減を加速させるため、2012年には「都市の低炭素化の促進に関する法律」が施行され、低炭素住宅認定制度がスタートしました。これは、省エネ法の省エネ基準に比べて、一次エネルギーの消費量を10%以上削減できることを条件に認定する制度です。具体的には、外壁、天井、床などの断熱性能を高め、窓は複層ガラスなどのエコガラスとし、太陽光発電などによってエネルギーをつくりだすことなどがあげられます。この低炭素住宅を増やして、さらには2020年度までにこの低炭素化を義務化する方針といわれています。
この低炭素住宅の先にあるのが、ネットーゼローエネルギー・ハウス(ZEH=ゼッチ) です。これは、住宅内で消費する一次エネルギー量以上のエネルギーを太陽光などによってつくりだし、差し引きすると住宅内での一次エネルギー使用量がゼロかそれ以下になる住宅になります。今後はZEH住宅が主流になっていくことは間違いないでしょう。
2020年度にはZEH住宅が標準に!!
国としては、さまざまな支援策を実施しながら、2020年度にはこのZEHを新築住宅の標準に、2030年度には新築住宅の平均でZEH化することを目指しています。18年現在、大手住宅メーカーの多くが、このZEHの建設を可能にしています。なかには、新築住宅は原則的にZEH化したいとするメーカーもあるほどです。
ただし、大手住宅メーカーの物件価格はどうしても高くなり、一般の消費者には手が届きにくい面があります。ですから、大手だけではなく、中堅・中小メーカーや街の工務店レベルでもZEH化を可能とし、コストダウンを進めていく必要があります。そのため、ZEHに取り組む住宅メーカー、工務店を支援する制度を積極的に展開し、かなり浸透しつつあります。年間着工戸数が50棟以下の小規模なメーカーであっても、省エネ等級では最高の等級4を取得できるところが増えています。今後さらに浸透が進めば、ZEHのコストダウンにつながり、平均的な会社員でも手に入れることができるようになるでしょう。
建設・解体時まで含めたLCCMが理想!!
消費者の意識としても、このC02削減への関心は非常に高く、半数以上の人がコストアッ取り組み、消費者の意識が一体となって、今後はさらに住宅部門におけるC02排出削減が進むことになるはずです。その究極の形が、ライフサイクルーカーボンーマイナス (LCCM)住宅です。
ZEHは、建物が建ち上がってからの運用時のエネルギー消費量がゼロになる住宅のことですが、厳密にいえば住宅には、それを建てるときにエネルギーがかかり、解体するときも同様です。LCCM住宅はそこまで含めてエネルギー消費量をゼロにしようとする住宅を意味します。建設時には木材の切り出し、運搬、各種の原材料の生産、そして工場での部材づくりなど、膨大なエネルギーを消費します。それらに解体時にかかる干不ルギー量まで試算、それを運用時のエネルギー生産によってカバーできるようにする仕組みです。現在各地で実証実験が行われており、近い将来商品化が実現するはずです。
将来の技術革新まで対応できる住宅を!!
このように、住宅の技術革新は日進月歩の勢いで進行しています。今後もそれは変わらないでしょう。いやむしろ、その速度はさらに拍車がかかるはずです。ですから、今日の最新型住宅が、明日は時代遅れになってしまう可能性だってあります。大切なことは、そうした技術革新に対応できるように下準備しておくことです。マンションにしろ、一戸建て住宅にしろ、天井高を十分にとっておき、床下などに各種の配管を設置しやすくする、いつでも取り替えられるようにおくといった可変性の高さが重要になります。
「ゼロエネルギー住宅」「スマートハウス」の将来性
環境問題や電力のピークアウトに貢献し家計の負担も軽減してくれるスマートハウスが注目を集めています。全ての新築住宅をスマートハウス・ZEH住宅へ変えていこうとする動きが加速しているのも事実です。
環境問題への国民の意識が高まり、CO2排出量削減という観点から、もともと住まいの省子不性能を重視する人は少なくありませんでした。それが原発事故による電力供給への不安から、耐震性能に劣らず、住まいの省エネヘの関心が高まっています。住宅金融支援機構の調査では、6割近くの人が、「コストアップしても、太陽光発電設備を設置したい」と答え、「コストアップしても、LED照明を設置したい「コストアップしても、断熱性能を高めたい」も2~3割を超えています。こうした機運をさらに促進するため、国も省エネ性能の高いゼロエネルギー住宅の普及に力を注いでいます。ゼロエネルギー住宅というのは、住宅内での実質的なエネルギー消費がゼロになる住宅のこと。生活には電気やガスなどのエネルギーが不可欠ですが、太陽光発電などにより住宅内でエネルギーを発生させれば、使用したエネルギーを相殺することができます。この差引きによって、実質的な子不ルギー使用をゼロにすることをめざしています。
国土交通省では2020年までに、すべての新築住宅をゼロエネルギー住宅とすることを目標に掲げ、低炭素住宅認定制度や、太陽光発電への補助金制度など各種の支援策を実施しています。その切札として期待されているのが「スマートハウス」です。大手有名ハウスメーカーを中心に、急速に商品化が進んでいます。まずは住宅そのものの断熱性を高め、外壁や屋根、床などに断熱材を充填する、窓はエコガラスと呼ばれる複層ガラスにするなどによって、エネルギー効率を高めます。
太陽光発電に国などの補助金制度が充実している
太陽光発電などの創エネ設備、蓄電池による蓄子不設備、それらをコントロールする「HEMS(家庭用子不ルギー管理システム)」の3点セットを加えたものが、スマートハウスといえます。3点セットのうち、太陽光発電をみると、このところ設置件数が急速に増加しています。太陽光発電協会の集計によると、太陽光を電気に変換する太陽電池の国内出荷量は01年度には約12万kWだったのが、10年度には100万kWを突破し、2015度も約150kWと増え続けています。出荷量が増えるにつれ、価格競争が激化、加えて中国などの新興国からの低価格商品の輸入増加によって設置価格は一段と低下しています。
国だけではなく、都道府県や市区町村の多くも補助金制度を実施しており、2017年から余剰電力買取制度が実施されたことも追い風となっています。この買取制度は、家庭で使い切れなかった電気を電力会社が買い取ってくれる制度。断熱性能の高い住まいで節電に努めれば、売電による収入が電力会社への支払い額を上まわる家庭も珍しくありません。これらによって、太陽光発電の普及に拍車がかかっているのです。この太陽光発電のメリットとして、万一への備えになるとい弓点も見逃せません。災害などで停電になったとしても、天気のいい日中であれば、太陽光発電によって照明や一定の家電製品を稼働させることができるのです。しかし、「ゼロエネルギー住宅」「スマートハウス」「HEMS」の将来性には疑問符もつきます。
HEMSはさまざまな可能性に期待
これに蓄電池を加えれば、さらに安心感が高まります。太陽光発電のできない夜でも一定の家電製品を動かすことができますし、深夜の安い電気を蓄電し、それを電力使用のピーク時に使用すればピークカットに貢献でき、電気代の節約にもなります。最近は比較的価格が安く、容量の大きいリチウムイオン蓄電池の商品化が進んでいます。しかも、設置費用の3分の1、上限100万円までの補助金制度が実施されていることもあり、今後はこの蓄電池の普及も進んでいくことになりそうです。家庭内の電力消費をコントロールするHEMSの役割も見逃せません。まず、電力消費量をパソコンなどに表示する「見える化」によって、住む人の省エネへの意識がいっそう高まります。加えて、最近はさまざまな機能が付加されています。外気温か変化すればそれを感知して「外気温が28度に上がりました」などと表示して節電を促したり、外部の携帯電話などから電源のオンオフを確認・操作し、消し忘れの無駄を省く機能などもあります。また、各家庭のデータを集約、その家庭に合った節電をアドバイスしたりするしくみも開発されています。
今後は、家庭内の電力消費を管理するだけではなく、自動制御する方向への技術発展が期待されています。エリアの電力消費が供給能力の限界に近づいた場合、自動的にエアコンの設定温度を調節するなどの機能が付加されれば、大規模停電を未然に防ぐことができ、安全性がいっそう高まります。単に住まいの干不ルギーを管理するだけでなく、見守りや地域の安全の促進など汎用性が高く、その役割はますます大きくなっていくはずです。このHEMSについても、2019年から1台当たり10万円の補助金が実施されており、新築住宅だけではなく、既存住宅への設置にも拍車がかかるのではないかといわれています。
今後は、各家庭にスマートメー夕ー(次世代電力計)が設置され、家庭やビル、商業施設などをスマートグリッド(次世代送電網)でつないだスマートシティに発展していくことになるでしょう。電力を広域に融通しあうことができ、エリア全体の電力供給と。』需要を常に把握しながら、場合によっては需要を抑制することができます。再生可能干不ルギーによる電力供給の不安定さをかなりカバーできるようになるわけです。また、各家庭では外気温などにあわせて室温を自動的に調整する、太陽光発電した電気を電気自動車に蓄電して停電に備えたり、電気代の節約を促進するなど、生活は大きく変わります。
最新技術や機械に頼らない工夫も進む
ICT(情報通信技術)を活用したスマートハウス化の一方で、機械に頼らずに、自然の力をフルに活用する動きも強まっています。それが「パッシブデザイン」の考え方です。パッシブデザインのパッシブとは、アクティブの反対語で、直訳すれば受身、受動的といった意味。エアコンなど機械によるのではなく、太陽の光、熱、風などの自然の力を住まいのなかに上手に取り入れて、より快適な暮らしを実現しようというものです。
たとえば、事前に現地の日当たり、風の流れなどを綿密に調査し、最適な配置を考えます。比較的ゆとりのある敷地であれば、植栽を上手に活用します。南側の日当たりのいい場所には落葉樹を植えれば夏の日差しを防いでくれ、北側を常緑樹にすれば冬の北風の侵入を防いでくれます。間取り面では、できるだけ間仕切りの少ないシンプルなプランにするか、間仕切りを設置する場合でも、可動式にしたり、欄間を採用することで、室内に風が流れるようにします。暖かい空気は上昇するため、階段室や換気ガラリなどによって上階に空気が流れるようにし、さらに天窓や換気口などを通して外に排出すれば、室内全体に涼しい風が流れるようになります。スマートハウスにこのパッシブデザインの考え方を組み込めば、住まいの省エネ性能がいっそう高まり、家計負担も大幅に軽減されるはずです。