阪神大震災で死んだ人は「木造在来工法の家」

地震に弱い「木造在来工法」!! 【阪神大震災で証明された】

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阪神大震災では多くの人が住宅の下敷きになった死亡しました。そして倒壊した多くの住宅が「木造在来工法」の家だったのです!!阪神大震災の被害は決して天災などによるものではないのです。「人為的」な要因がもたらした大事故なのです。阪神大震災は住宅が多くの人を殺しました。

 

1992年、ロサンゼルスーノースリッジで起きた地震はマグェチュード7.5という、阪神大震災を上回る規模のものでしたが、負傷者約500人に対して死者は65人でした。地震の規模に比して死者の数は少なかったのです。また89年、サンフランシスコのロマブリータを襲った地震(マグェチュード7.1)も、死者の数は63名にとどまっているのです。いずれも犠牲者は阪神大震災のほうが100倍と圧倒的に多いのです。

 

このように、地震の規模のわりには負傷者は多くても死者が少ないタイプの地震被害は先進国型というのです。住宅などの耐震対策、火災などの二次災害対策が進んでいて、負傷は多くても死には結びつきにくいからなのです。これに対して死者の数が多くなるのは途上国型と言われます。犠牲者が24万人を超えた1976年の中国・唐山地震、4万人以上が死亡した1990年のイラン北西部地震などがこの途上国型地震の典型なのです。

 

 

阪神大震災の犠牲者は家屋の倒壊が原因!!

阪神大震災の住宅被害

 

それではなぜ、「豊かな」先進国であるはずの日本で途上国型の地震被害が起こったのでしょうか。理由は何なのでしょうか。これを解くには阪神大地震の発生時刻に着目してもらいたいのです。

 

その時刻は午前5時46分ごろです。ほとんどの人が自宅で寝ているか、起きていても室内にいる時間なんです。したがって、犠牲者の多くは自宅で亡くなっているのです。厚生省の調査によれば、震災で直接亡くなった約5500人のうち約80%が自宅での死亡しているのです。死亡場所は自宅に集中しています。しかも死因のやはり80%近くが窒息死もしくは圧死なのです。つまり、崩れ落ちてきた天井や柱や梁、壁や家具の下敷きになったための圧迫死や窒息死が大半であり、家屋の倒壊が多くの犠牲者を生んだのです。当然ながら、即死かごく短時間のうちの死亡が多く、病院に運ばれることもなく亡くなっているのです。「意外なくらい重傷患者はこなかった」という病院関係者の述懐はそれを裏づけるのです。

 

家屋が倒壊した直後の窒息死、それは逆にいえば、家さえ倒れなかったら防げたはずの犠牲なのです。家屋の下敷きになったり生き埋めのまま、火災に巻き込まれて亡くなった焼死者も、家が倒れなければ出火はもっと少なく、焼け死なずにすんだはずです。大量の犠牲者を生んだ「凶器」は家だったのです。住宅の「倒壊」が多くの人の命を奪ったのです。家や建物は、人の手によってつくられた人工物です。それがもろくも崩れて起こった被害は、やはり天災などではなく、人為的災害というべきではないのでしょうか。

 

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命を守るはずの住宅が人を殺した!!【阪神大震災】

阪神大震災の住宅倒壊

阪神大震災の未曾有の被害、それはすなわち「住宅災害」であったといえるでしょう。大量の圧死を呼んだ住宅倒壊について、様々な調禿分析、指摘、説明が行われました。またそれに伴い、なかには言い訳や責任逃れのような言動も見られたのです。前代未聞の都市直下型地震でこれほど大規模な被害は想定できなかった、想像を絶する揺れで建物の安全基準をはるかに超えたものでした。あるいは、倒壊した住宅の大半が老朽化した木造住宅が密集していた等々。つまり、地震の大きさや住宅の古さなどに倒壊の原因を求めるものです。さらに、極めて残念なことなのですが、建設業者による手抜きや欠陥工事もその過程で明らかになったのです。建設業界の古い体質や合理的でない施行管理システム、行政の怠慢などを指摘する声も少なくなかったのです。

 

しかし、それらは家屋倒壊の背景や遠因ではあっても直接的要因ではないのです。「あれだけ大きな揺れだったんだから」「家が古かったから壊れてもしかたない」と短絡して考えている人が少なくないが、地震の大きさや住宅の古さだけに原因を還元することは安易でしかないのです。また業界の体質や行政の遅れをここで責めるつもりもない。私か指摘したいのは、無残な家屋倒壊は、わが国の住宅・建物の「劣悪さ」に原因があるということです。そして、その劣悪さは建物の老朽化や手抜きを指すのではなく、建物自体の工法や構造上の欠陥、あるいは住宅そのものの質の低さからもたらされるものです。言い換えれば、住宅がないがしろにされていたのです。

 

また建設技術の低下や建物の維持管理システムの不足、防災対策の遅れが、その質の低下に輪をかけてきたことは間違いのないことです。さらには、それを許してきたわが国の貧しい住文化や住環境、住政策、そうしたものが構造的に重なりあい、からまりあった複合災害であったのです。犠牲者は直接的には劣悪な住宅の被害者であり、その背景には貧しい住文化かあった訳です。従来の日本の住宅は住む人間の生命を守るための建物構造、工法、技術、管理などに極めて乏しいのが現状です。死者をはじめ多くの被害者は、その住宅の質の低さ、貧しさの犠牲者であり、阪神大震災がはからずも露呈したのも「人の命を大切にしてこなかった」こと、これが日本の住宅文化だったのです。

 

 

死者の多くが「木造在来工法」の倒壊で亡くなった!!

阪神大震災では、どんな家が多くの犠牲者を生んだのでしょうか。どんな住宅が何か原因で壊れ、痛ましい圧死を招いたのでしょうか。人の命を大切にしないわが国の住宅の「劣悪さ」の内容とはどんなものなのでしょうか。震災で明らかになった、その欠陥を整理しておきましょう。それは同時に、わが国の住宅に何がたりなくて、安全のために今後、何を備えたらいいかを検証することにもなるはずです。

 

最初に指摘したいのは、木造在来工法と称されるわが国固有の住宅工法―実態は戦後の劣悪なバラック木造住宅の構造的欠陥が大きな要因と言えるでしょう。日本の住宅に多く用いられる木造在来工法は、梁と柱、筋交いの組み合わせを基本構造としています。いわば「骨組み」だけのこの軸組み構造はそもそも建物としての強度が弱いのです。ことに建物に水平に加わる力=水平荷重(たとえば地震の横揺れ)に対して脆弱である本質的で大きな欠点を持っているのです。さらに柱と梁の接合に金具などを使わず、ほぞ穴をあけて継ぐことが多いのです。ほぞとはつまり、建物の骨となる木材に空洞をつくったり、えぐったりして欠損断面を大きくする事になるのです。それによって、さらに強度や耐震性は弱くなっていくのです。

 

つまり、わが国の住宅建築には、接合部を金具でしっかり補強固定する技術や習慣に乏しく、釘をはじめ金具をなるべく使わないことを誇りとし、使ってもそれを表面には見せないのが「匠」の技術だとする日本古来の価値観があったと伝承されているのです。現代の在来工法は、その手法だけを「技術を伴わずに」受け継いでいるのです。もう一度言います。職人の卓越した技術を伴わず、表面的な手法だけで作られているのです。

 

ですから、柱と梁の接合部分が強い揺れによってひとたまりもなくはずれ、倒れるというよりはぐしゃりと崩れ落ちた建物が多いのです。接合部が金具でしっかり固定されていれば、建設物があのようなつぶれ方をすることはありえないのです。斜めに木材をわたす筋交いの補強力は強いものですが、やはり柱との接合部に金具を用いないとはずれやすくなるのです。はずれてしまったのでは耐震補強材としての役目を果たせるはずがないのです。なかには金具を使うどころか、筋交いを一本も入れていない手抜き住宅もあったというが、これは論外、もはや犯罪といえるでしょう。これら、柱と梁を基本構造とする在来工法が本来的に持っている構造体としての弱さです。それにプラス補強技術の不足と手抜き施工が拍車をかけました。それが圧死を多発させた住宅の第一の欠陥であるといえるのです。

 

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以上のようなことから、私は鉄骨住宅をお勧めしているのです。阪神大震災、熊本地震では多くの木造在来工法の住宅が倒壊したことは、まぎれもない事実です。しかも、それは古い住宅に限った話ではなりません。築年数の浅い新しい木造在来工法の住宅もたくさん倒壊したのです。しかし、大手ハウスメーカーの鉄骨住宅の倒壊率は非常に低かったのです。積水ハウスやダイワハウス、セキスイハイム、へーベルハウス、パナソニック ホームズなどの鉄骨住宅は、ほとんど被害に合っていないのです。

 

※阪神大震災では家族の命を守る住宅が、悲しいことにそれを奪ってしまったのですが、そのようなことにならないためにも、鉄骨住宅での検討をお勧めします。

 

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